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チタンの具体的な加工方法を加工が難しい理由とともにご紹介

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チタンの具体的な加工方法を加工が難しい理由とともにご紹介
目次

チタンの加工についてと、チタンの加工が難しい理由と具体的なチタンの加工方法について紹介します。
チタンを取り扱う加工機械問屋・鉄鋼問屋・金属材料を使用する各種メーカーおよび加工業者などの皆さんは、「チタンは加工が難しい」というイメージをお持ちの方も多いでしょう。

しかし、チタンの性質と加工方法を知っておくことで、チタン製品に合う加工の依頼をスムーズに行えるのではないでしょうか。
この記事では、チタン加工の基本やチタン加工が難しい理由に加え、チタンの加工方法について、解説します。
チタンの加工を希望する各種メーカーおよび加工業者の方々は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

チタンの加工について

チタンは、軽い上に強度が高く、耐熱性や耐食性などの優れた特性を持っているため、需要が高まっている工材です。
しかし、その優れた特性が原因で、チタンの加工をする際は切削するのが難しいともいわれています。

チタンは加工が難しいからこそ、その特徴にマッチした加工方法を選ぶことが大切です。
そんなチタンの代表的な加工方法としては、切断・曲げ・溶接・切削などがあります。

チタンの加工が難しいとされる理由

「チタンの加工は難しい」といわれるのは、どんな理由があるからなのか、その理由を見ていきましょう。
チタンの特徴や種類といった基本的な情報については、コチラの「チタンの特徴や種類、用途」のページをご覧ください。

理由1:変形抵抗が大きい

チタンは、変形抵抗が大きいため、加工の際に熱が発生しやすいです。
さらに、加工熱が融着することで、硬くてもろいチタン化合物の形成の原因になります。

理由2:熱伝導が低い

熱伝導が低いチタンは、切削加工する際に熱が逃げず、工具と加工材に熱が蓄積してしまいます。
そのため、工具との摩擦が大きくなるのです。

理由3:全属活性が高い

化学的な活性が強いチタンは、他の金属との親和力も強いです。
そのため、チタンと工具の加工熱が、合金の生成や融着の原因になります。

理由4:ヤング率が小さい

チタンは、ヤング率の小ささから、切削加工した際に加工剤が大きく変形しやすくなります。
中でも、薄いチタンの加工をする場合は、ビビりが生じたり、加工の精度が低下したりするので細心の注意が必要です。

チタンの加工方法

ここでは、チタンの加工方法を紹介します。

加工法1:切断

チタンを切断加工する際の主な方法は、「レーザー加工」や「ワイヤーカット加工」です。

レーザー加工の場合は、金属にレーザーの発振器から送られてくるレーザーの光を集めて照射し、その熱によって光が集まった部分を溶かして切断します。
反面、ワイヤーカット加工の場合は、材料と電極の間に電圧をかけて放電を起こすものです。その溜まった熱を使い、材料を溶かしながら加工します。

チタンは、硬度の高い金属なので、レーザーなどを使用して非接触加工をすることが多いです。
しかし、レーザーが反射することで機械を壊す恐れもあるため、細心の注意が必要です。

加工法2:曲げ

チタンを曲げる加工には、「プレス加工」や「密着曲げ」などが使用されます。

チタンは、弾性が高いため、圧力を加えて曲げ加工をする際は、圧力などの調整を細かく行わなければいけません。
金属板の加工では、内側の半径は板の厚さの2倍以上曲げることが可能です。

加工法3:溶接

チタン加工の中で、最も難しいとされるのが、溶接加工です。

一般的には、「TIG溶接」で加工することが多く、その他には「MIG溶接」や「電子ビーム溶接」などの加工手段もあります。
チタンは、活発な金属のため、低温で溶接したとしても酸素や水素などと反応するため、脆化しやすいです。そのため、溶接部分はシールドガスを使用して、大気から遮断すべきでしょう。

加工法4:切削

チタンを切削する加工方法は、「マシニングセンタ」や「汎用フライス加工」、「ドリル加工」などです。
チタンは難加工材料で熱伝導率が低いため、切削加工を行う際に工具が蓄熱してしまって、工具の寿命が短くなるといわれています。
耗に対する耐性も低いため、チタンで焼き付きが起こってしまうこともあるようです。

それらを踏まえて、チタンを切削する加工では専用の工具などで行う必要があります。

チタンの特徴を理解して加工方法を選択しよう

いかがでしたでしょうか?

この記事を読んでいただくことでチタンの加工について理解を深めることが出来たかと 思います。
チタンは特徴を理解することで、最適な加工方法を選べるでしょう。チタンの加工を検討している業者の方々は、ぜひ参考にしてみてください。

ジェムス・エンヂニアリングではチタン丸棒・線の製造、加工専門メーカーとしてお客様のご要望に応じた材料の提案から、製品の提供までを行います。少量の販売にも対応しておりますので、詳しくはコチラのチタン製造・加工のパイオニアのページをご覧ください。

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