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銅合金の特性や用途を種類ごとにくわしく解説

銅合金の特性や用途を種類ごとにくわしく解説

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銅合金の特性や用途を種類ごとにくわしく解説
目次

黄銅とは、銅と亜鉛の合金で、真鍮(しんちゅう)とも呼ばれます。
五円玉や金管楽器、仏具など、普段の生活の中でも目にすることの多い金属のひとつです。
そんな身近な存在の黄銅ですが、そのほかの銅合金との明確な違いをご存知の方は少ないのではないでしょうか? 銅合金は大きく分けて3種類ありますが、実はどれも特性が異なります。
そこで、本記事では、銅や銅合金の特性、純銅との違いについて解説します。
自社製品の素材にどんな金属が最適か、検討されている方の参考になれば幸いです。

銅・銅合金の特性とは

加工しやすく、多くの特性を持つ銅や銅合金は、古くから人の暮らしに関わってきました。
銅や銅合金の特性は、大きく分けて4つあります。

熱伝導性・通電性に優れている

ひとつめの特性は、熱伝導性と通電性に優れていることです。
そのため、銅鍋をはじめとする調理道具や、スマートフォンに使われる導電媒体などに活用されています。

錆びにくい

2つめの特性は、耐食性に優れていることです。
古代の銅製品が元の形のまま発掘されることがありますが、これは、銅が錆びに強い金属であるためです。
錆びにくい特性を活かし、現代では、船のスクリューや屋根などに使われています。

抗菌作用がある

ドアノブや手すりなどの多くの人が触れる場所や、三角コーナーなどの雑菌が繁殖しやすい場所にも、多くの銅が使われています。
これは3つめの特性である、銅の抗菌作用を利用しているのです。
抗菌作用がある金属はほかにもありますが、銅は、金や銀のように高価すぎず、鉛のように中毒の恐れもありません。

加工しやすい

最後の特性は加工しやすさです。
銅は、伸ばしやすく削りやすいため、さまざまな形に加工できます。
絞り加工やプレスによる曲げ加工、切削加工などの材料にも使われています。


こちらの記事では構造用鋼について特徴や種類の違い、また用途などを詳しく解説しています。

構造用鋼は、銅・銅合金と同様に加工しやすい特性を持っています。ぜひ合わせてご覧ください。



銅合金の種類と用途

銅は、融合性にも優れているため、さまざまな金属と融合して合金をつくることができます。
銅合金には、大きく分けて「黄銅」「白銅」「高銅合金」の3種類があります。
ここからは、銅合金の種類ごとの特性や用途について詳しく知っていきましょう。

黄銅とは

黄銅とは、銅と亜鉛の合金です。
適度な硬さとほどよい伸ばしやすさを合わせ持ち、削り出し加工にも対応します。
流動性が高く、融点が比較的低いことから、鋳造加工で使われることも多いです。

黄銅の用途

我々の生活でもっとも身近な黄銅は、五円硬貨ではないでしょうか。
そのほか、代表的な用途として、仏具や金管楽器が挙げられます。
ぶつかっても火花が出ないため、火気厳禁の場所で使用する工具や、弾薬の薬莢にも使われています。
そのほか、紙幣の印刷機や理化学機器といった精密機械、水洗トイレの給水管、鉄道模型の素材など、黄銅は、幅広い場所で活用されているのです。

白銅とは

白銅とは銅とニッケルの合金です。
ニッケルが多く含まれた白銅は、銀のような輝きを放ちます。
白銅は、海水に対しての耐食性が高いのが特長です。

白銅の用途

白銅は、銀の代用品として、五十円玉や百円玉などの硬貨や、ナイフなどのカトラリー、フルートをはじめとする管楽器の材料となります。
また、海水への耐食性を活かし、復水器や熱交換器にも使われています。

高銅合金とは

銅合金のうち、銅の比率が高いものを、高銅合金と呼びます。
銅の特性である熱伝導性や通電性を失うことなく、強度を高めているのが特長です。
高銅合金は、合わせる金属によって種類が別れており、ベリリウム銅、チタン銅、ジルコニウム銅、鉄入り銅、コルソン合金、錫入り銅などがあります。

高銅合金の用途

高銅合金は、銅の特性に、強度や加工性を兼ね備えています。
そのため、パソコンやスマートフォン、カメラなどの精密機器や、自動車の部品として活用されています。

純銅との違い

ここまで銅合金の種類と特性について紹介しました。
最後に、銅合金と純銅の違いについて説明します。

純銅とは

純銅と銅合金の違いは、銅の純度の高さです。
工業用の銅のうち、銅の純度が99.90%以上のものを純銅と呼びます。
純銅は、銅合金以上に導電率や熱伝導率が高いのが特長です。

素材選びに迷ったときはジェムス・エンジニアリングにご相談

今回は、黄銅をはじめとする銅合金の種類ごとの特性について解説してきました。
自社にとって必要な銅合金とはなにか、判断する材料となりましたでしょうか?
銅合金は、種類によって適した用途が異なります。
ジェムス・エンジニアリングでは、幅広い金属を取り扱っており、お客様のニーズに合わせて最適な素材をご提案いたします。
素材選びにお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。

当社が取り扱う商品のラインナップに興味のある方は、ジェムス・エンヂニアリング株式会社の特殊鋼事業のページをご覧ください。
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